技術的な叱りは、誰も幸せにしない
ペコ地方、どうやら梅雨明けのようです^^
曇りや雨で、ものすごーーくジメジメしていたので、
暑いけれど、カラリとした空気は心地よいし、ありがたく思えます。
この前の日曜日、地元の花火大会がありました。
こじんまりしたものですが、家から近いので、かなり迫力があります。
犬友のお嬢ちゃんちから、よく見えるので、
昨年同様、今年も見に行ってきました^^
お嬢ちゃんは花火が苦手なので、
犬小屋の奥の方に隠れてしまっていましたが、
おじいちゃんと、おばあちゃんが、歓迎して下さって、
花火もそこそこに、おじいちゃんと、ペコ父は宴会が始まりました^^;
ペコは、雷や、花火は、どうも怖くないようで・・・。
打ち上がった花火を、鑑賞(?)する余裕すらありました。
雷や、花火を怖がるワンコさんは、非常に多く、
これも個体差なんだろうと思います。
普段のペコの様子(ビビリw)を考えると、
怖がってもおかしくないのになぁ・・と不思議に思いますが、
唯一、思い当たることと言えば・・・
ペコが我が家に来た時から、
子供たちが大音響でゲーム(音ゲー)をしていたことでしょうか。
音ゲーというのは・・・
画面に流れ落ちる譜面に合わせ、
ピアノの鍵盤のようなキーボードで打つ。
というものなのですが、これが、非常にうるさい^^;
音楽もさることながら、画面もピカピカ光るし、
鍵盤を叩く音がガチャガチャうるさい。
譜面が良く見えるように、部屋のカーテンを閉めて、薄暗くしたりして。
ペコが寝ている時くらい、やめてあげてよ!と言うのですが、
子供たちは、そんな事、聞きやしない。
パピーの頃に、そういううるさい環境で育ったことが、
関係しているのか、いないのか・・・。
※これは、仔犬にとっては、悪い環境だったと思います^^;
さてさて、やっと本題^^;
ここのところ、色々考えることが沢山あり、
「犬育て」に関する事なのですが・・。
それは、
世の中にあふれる「犬に関する情報」について。です。
ペコを飼い始めて、まず何をしたか?というと・・・
「飼育本」を数冊買いました。
読んでみるものの、書いてあることが、それぞれ違う。
それでもまだまだ「片手で抱きかかえられるくらいの子犬」です。
試行錯誤しながら、色々試み・・・。
でも、何かおかしい?
これって、正常なの?
こんなに走り回って、興奮して、噛んで、噛んで・・・。
片手で抱きかかえられるくらいの子犬が、
少しずつパワーを増してきて、
子犬に怖さを感じるようになってきました。
これ、やばくない?
それからですね。
ネットで検索しまくりました。
「柴犬」「しつけ」「噛む」「興奮」「走り回る」
たぶん、そんなキーワードだったと思います。
それで、ヒットする情報、たーーくさん出てきますよ。
今になって思えば、
つっこみどころ満載なおかしな情報がてんこ盛りなのですが、
犬というものを知らない、犬飼い初心者の私には、
何が正しくて、何が間違ってるか、判断できなかったのです。
だからね、道に迷ってしまって、どんどん犬との関係が悪化して、
力に頼らざるを得なくなってしまって、
そして、情報をうのみにして、虐待的な事をしてしまって・・・。
そういう飼い主さんを、責める事はできないのです。私には。
けれど、自分が犬にしている仕打ちに疑問を感じつつ、
胸を痛めながらもそれを仕方なく続けているのなら、
どうかやめる勇気を持ってほしいのです。
私が学んでいる、チャーリードッグスクールは、
犬という動物を学び、それを基礎とし、
「叱らない」で、犬とのコミュニケーションを図る。
犬語を学び、犬の感情を知り、取り組んでいるうちに、
双方向のコミュニケーションができるようになってきます。
そこに「叱り」は必要ありません。
ただね・・・。
「叱り」という言葉って、非常に曖昧な気もするんです。
ムツゴロウさんの本を何度も読んでいます。
ムツゴロウの動物交際術 (文春文庫) (2003/03/10) 畑 正憲 商品詳細を見る |
本の中で、ムツさんは「叱り」について語っています。
叱りというのは、コミュニケーションの一種で、ボディランゲージである。
問題児の矯正で、一時問題になった戸塚ヨットスクールについては、
たまたま最初の1人や2人がうまくいった。
そこで発揮された暴力は、計画されたりプログラムされたものではなかった。
のっけから意図されていない暴力は人間的であり、
その中には、愛や希望、迷いや、苦悩がこめられている。
が、システムができあがりスクールと名付けられ、暴力が技術となる。
職業的になり狎れが生じる。
それは、殴られる方の心に憎しみを生み出す結果となる・・・。
これ、犬との関係と、まったく同じです。
最初の1頭や2頭がうまくいった事。
それが、すべての犬にうまくいくわけがないのです。
けれども、例えば、犬の危険を防ぐため、
咄嗟の時に出てしまった「叱り」
これには、愛や、苦悩が込められているのではないでしょうか?
叱った方も、心がヒリヒリ痛みます。
犬だって、そんな様子を感じてくれるはずです。
そういう「叱り」ではない、ムツさんの言う、
スクールと名付けられた、システム的な暴力、技術。
憎しみを生み出すような、しつけ方法。
犬育て初心者を惑わせる世の中にあふれる、これらの間違った情報。
そんなものが、いったい誰を幸せにしてくれるのでしょうか?
ぼく、いぬだけど、
うれしかったり、かなしかったり、こわかったり、いたかったり。
にんげんとおなじように、いろんなきもちをもってるよ。
おかあさんのことがすきだから、
おかあさんに「しないよ」「おしまい!」っていわれたら、
ブルブルっとして、やめてあげるんだよ。